娯ログ(β)

ゲームデベロッパー 娯匠 公式ブログ

CYBORG

CYBORGのタネ

BitSummitが終わって、それまで「ちゃんと整理しないといけないけど、BitSummitまで時間ないからとりあえずこのままで乗り切ろう…」としていた所など、プログラマN氏が工事してくれていますので、これといって皆様にお伝えできるわかりやすい変化ございませぬ。

依頼をいただいて制作するようなお仕事だと、こういった時期には「お金と時間かかってるのに進んでないじゃないか!」とクライアント様から怒られたりするのは「業界あるある」なのですが、今回のように自分たちで作ってれば「まあ、今はね」で済むので、心は「凪」です。(といっても会社の貯金が一定以下にならないように気を配らないといけないので、大変は大変ですが)

というわけで、プロジェクトの「見た目の変化」はないとはいえ、ネタ投下は長い間あかないようにするぞ〜と今回は思ってますので、書きます、ハイ、書きました。

さっき企画書等が置いてある共有スペースを漁って『このプロジェクトの方向性=つまりDirection を決定づける「最初のタネ」となったテキストファイル』を見つけましたので、あえていじらず、コピペで公開します。



やりたいこと

■ビジュアル表現としての破壊、形状変形の美学
ようするに剣闘士ものなら鎧や兜がメイスで凹んで欲しいし、帷子が部分的に壊れてだらりと垂れ下がって欲しい。盾も割れて欲しい。
https://www.gamespark.jp/article/2013/09/14/43459.html
車ゲーでは古くはデストラクションダービーから進化し続けてるけど、人型ではまだこれといってメジャーなものがない。(知らないだけかもしれないけど)
FPSやTPSの「死」の表現バリエーションとしてのゴア表現は多く見かけるが、そうではなく「傷ついても生きている」歴戦感を出したい。(エロ方面ではダメージ変化はあるけど、そっちじゃない)
http://livedoor.blogimg.jp/kamurai2nd-iphone/imgs/4/5/453ae9ed.jpg


■近接TPS
出発点はFALLOUTのミレルーク戦。「モーションをみて、チラ見えする隙間に高ダメージをねじ込む」感覚が楽しかった。その後、インフィニティブレードのスタブにがっかりした。(デッドスペースは感覚的に近いものがあったかもしれない)

「Gladiatorのボタンで攻撃部位を選ぶ」というのも、根本的に自分が表現したかったのは「モーションをみて、チラ見えする隙間に高ダメージをねじ込む」ような体験をどうさせたいか?というところがあった。(戦いの組み立てをしている錯覚をしたい。弱弱強とか、ラスト打ち上げからの叩きつけとか、そういうのは自分はもういい)

 モーションゲーがやりたい、という根っこはかわらない。近接系のバトルはカメラが近く、キャラクターの動きを魅力的に見せることできる反面、距離感覚の問題があり、結果横や上カメラが正解というのも寂しい。演出効果の高い迫力のあるカメラとシューティングの相性は良すぎるので、そこを拝借しつつ近接バトルと混ぜ混ぜできないか?というのを試してみたい。

deepdown の槍がちかい?





これを「オリジナルゲームを作るどー」っていう企画ミーティング的な場で「自分がやりたいこと」として書いて叩き台として発表しました。

書いた時点ではまだまだ1vs1のサイボーグたちによる闘いの絵は脳内で再生されていません。この「タネ」をベースにコアメンバ数名であーだこーだ話して、形も変わって徐々に今の状態になっていくのですが、それはまた別の機会で書こうと思います。

ではまた

開発初期のCYBORG動画 その2

前回は「手元に残っている一番古い開発動画」でしたが、今回はそこから約一ヶ月後に撮影したテスト動画を紹介します。

「破壊をテーマにしたゲームにしよう」と最初から決まっていましたので、その見た目の表現方法を模索していた頃ですね。


1つめの動画は「攻撃を受けることで塗装ハゲしたりする表現」のテストです。
自己資金で開発するため、少人数でできることで最大限説得力がある破壊表現をどうやって実現するかを考え「デザインの異なるパーツごとに傷ついたテクスチャを人力で作成するのはコスト的にもったいない」として、ある程度プロシージャルに塗装ハゲ表現ができないか?且つそれをゲームエンジンであるUnity上で実行中に動的に変化させたい・・・という目標を掲げてテストしている最中でした。
現在、この表現はまだ実用に足る状況になっていないためBitSummit版では組み込んでいません。


2つめは「攻撃を受け続けることで、その装甲の耐久力が一定以上なくなったら、破損してしまう」という表現をテストしたものです。こちらも「デザインの異なるパーツごとに破壊されるビジュアルを人力で作成するのはコスト的にもったいない」として、Unityを実行中にリアルタイムに破片を生成しています。
こちらの表現はBitSummit版でも細かい調整を加えた上で組み込まれました。

・・・というわけで、まだまだ破壊表現は追求したいアイディアが盛り盛りだったりします。
ゲームルールも重要ですが「破壊がコンセプト」なのでこういった演出には今後も力を入れて、さらに説得力と迫力があるものにしたいと思います!

開発初期のCYBORG動画

BitSummitが終わったからといって一息ついてしまって停滞するのは良くないので、次の目標点をしっかり決めて、ここもちょくちょく更新していくことでテンションを維持しようと思います。

とゆーわけで、今回は「手元に残っている一番古い開発動画」をアップしてみました。

CYBORGはUnityを使用して作成しているのですが、アセットストアで購入したモーションや、Unityちゃんの中身の骨組みなどを利用して
  • プレイヤーとエネミーが1vs1で戦う

  • 頭、胴、手足にそれぞれ体力がある

  • 手足にスキルがついていて、ゲージが溜まることでそのスキルを出すことができる
っていうとこまではこの時点で動いていますね。

今と違う点としては、「見た目」はもちろんですが「どこかのパーツが1つでも0になったら敗北」というルールで動いたのが大きいかと思います。

この点は後に「手足が破壊されてもまだ戦えるほうが『サイボーグの戦闘表現』としてよりそれっぽくない?」という提案があり「そうだねー」って判断で仕様変更となりました。結果、その方向にして良かったなと思ってるのですが、ちょっとひじょーに悩ましい点がありまして…まあ、これは長くなるのでまた別のタイミングで書きたいと思います。

あと、目ざとい方は「バリアゲージ」というものがあることに気が付いたかと思いますが、これは実はBitSummit版でも内部的に持っている仕組みで「バリアし続けるとそのうちオーバーヒートして、一定時間バリア不可になる」というルールが存在します。

この動画では、まだまだプレイしても「面白い」というものではないのですが、「おぉ〜とりあえず動いた動いた〜」と「じゃあキリがよいから」ってくらいのノリで撮影したと記憶していますねー。

ともかく、ここから9ケ月程度。関わっているのは結構な少人数、更に今年に入ってからは多くのメンバーが片手間(週に1、2日のペース等)で関わる形で進行した結果…

BitSumitまでにここまで持ってこれたというのは、我ながら悪くないペースなんじゃないかと思いますが!どうですかねー?

「いやいや、過去のことはいいんだよ、未来がどうなるかを書けよ」って声もあるかもしれませんが、ネタ的にはしばらく「過去編」で進行したいと思います。あしからず!(なぜなら書きやすいから)

それではまた。

CYBORGが記事に!!

CYBORGの記事が掲載されました!

IGN JAPAN さん の記事はこちら

4gamer さん の記事はこちら

ありがたいです!!

BitSummit閉幕です!

BitSummit無事に終わりましたー

今までゲームショウ等、関わったゲームの出展で開発者として参加したことはあったもの、その時はパブリッシャーさんの方でいろいろ準備して頂いておりましたので、今回のような「申し込みから、展示準備から全て自分たちで行った」のは初めての経験でした。はっきりいって、めちゃくちゃ大変でした。けど、同時にめちゃくちゃ楽しかったです!

遊んでいただいた方々から直接感想や意見を聞けたり、国内外の開発者さん、販売会社さん、学生さんらと色々お話しできたことも、とっても刺激になりました!初日も2日も「プレイしている人がいない時間帯はない」という嬉しい状況でして、予想以上に好評でしたし、本当に頑張った甲斐があったなぁと。そして「よし、このまま作っていって大丈夫だぞ!」っていう気持ちを固めることができました。

とにもかくにも、来場してプレイしてくださった方、本当に本当にありがとうございました!!!

これからも、開発状況など、変化があった時にはここでお伝えできればなーと思っていますので、ご興味ある方は是非、たまーに思い出した時にでも覗いてみてもらえればと思います!

さてさて、以下だらだらと余談です。

BitSummit開催二日前の木曜日。展示用のビルドをつくっていたのですが、なんやかんや「いつもどおり」ギリギリになってしまい、終電をのがして朝まで作業して、明け方帰宅して、ばばーってパンツとかシャツとかをリュックに突っ込み、新幹線にのり、新幹線の中でサイト用のスクショを最新版にするための作業をし、京都につき、ヨドバシで展示用のヘッドホンを買い、設営に使うポップの素材をデジタル入稿していた印刷所でうけとり、ホテルにチェックインを先にしたあと会場に入り、事前申し込みしていたレンタルPCを借りようとしたら予定と違う低スペックPCを割り当てられていて、事前予約のやりとりメールを見せて証明し、ハイスペックPCと交換してもらい、展示ブースまでもっていって、起動したらキーボードの接触不良?で反応があったりなかったりして、キーボードも交換してもらい、ようやく持ち込んだusbメモリからアプリをデスクトップに「移動(前フリ)」してインストールし、動作確認し、「ヌルサクでうごいてるーきれいーかっこいー」って思っていたら、運営スタッフさんがきて「すいません、さっき渡したPCは別の方用の特別設定のやつでしたー交換してもらえますか」って言われて、急いでアンインストールしてまたPC交換してもらい、さて今度こそ…と思いusbメモリを挿したら「さっきコピーじゃなくて移動してたやんけ、からっぽやんけ、そしてアンインストールしたからどこにもないやんけ」となって、会場はネットが繋がらなくて、急いでホテルに戻って、ホテルのwifiにつなげて、オンラインストレージにアップしていたアプリをダウンロードしようとして、超絶回線が細くて、あわてて自分のスマホのテザリングに切り替えて、なんとかダンロード完了して、すぐまた会場に戻って、再度インストールし直して、ようやくなんとか動作確認できて、ほっと胸をなで下ろして、しばらく前夜祭に参加して、ちょいと早めに切り上げて、ポップの準備をしにホテルに戻って、印刷したものを持ち込んでいたスチレンボードに貼って、余った部分をカッターで切り落として、表がコントローラー版、裏がキーボード版の操作説明になるように準備して、それらもなんとか終わって、お風呂はいって、歯磨いて、メールとかチャットとかのチェックして、さて寝るかーと思ったらもう前日から不眠のまま0時過ぎてました。はぁはぁはぁはぁ・・・ 長くてすいません

ちょっと久しぶりな超絶スケジュール。でも、わりとこういう脳みそフル回転な怒涛の忙しさが無事終わった後の「よっしゃ、なんとかかんとか終わらせたぜぇ」って脳汁でるのがそんなに嫌いじゃないのが我ながらマゾいですね。

さて、以下の写真が掲載済みの初日の設置状況です。
EA679026-E399-4D46-96C6-408D2FB48E5C


で、2日目が以下です…
IMG_4480

メインモニタの左隣に持ち込んでいたノートPCを置いて、そちらでもプレイできるようにしました。

このゲームはアイテムの引きが良かったりすると、けっこう生き残ることができる為、そのような場合にプレイ時間が伸びることで、初日はけっこう順番待ちの人が何人もいるような状況になることがありました。なので、急遽二日目からサブプレイ環境を設置。レイアウト的にかっちょ悪くなってしまうのですが、なるべく多くの人がプレイできることを優先しました。びっくりするくらい雑な手書きポップにあるとおり、低解像度で、処理落ちもするため「それでもよければ…」っていう条件付きですが、その甲斐あって初日よりかはプレイ待ち時間は改善されたかなと思います。

初展示だったので、こういうところがグダグダで皆さんには申し訳なく思いましたが、今後このようなイベントに参加する時はこの反省を生かしていこうと思います!

ではまたー

(どーでもいいですが、1日立ちっぱなしが二日連続で続くと、謎な場所が筋肉痛みたいになるんですねー。いま肩甲骨の裏あたりと、背中側の肋骨の一番下あたりが妙に痛いです。あと立ってるだけでも靴ずれみたいになる)
記事検索
プロフィール

有限会社 娯匠

最新コメント