お久しぶりです、モーションのとっくんPです。
すっかり涼しくなり、もう秋ですね。
さて、ココしばらく娯匠の近況が途絶えておりましたが…
前回記事で話題としたプロジェクト以外にも、色々と仕事をしておりました。

私が今回参加したのは、ソニー・コンピュータエンタテインメントジャパンアジア 様から、9月5日に発売となった『パペッティア』です!
このゲーム、一見オーソドックスな2Dスタイルのアクションゲームなのですが、遊んでみると従来の同じようなゲームとは少し違います。キャラクター達は劇場で演劇を演じているという事になっており、その背景はすべて“舞台セット”という設定です。
舞台には大道具や小道具、色々な物が置いてあるのですが、この小物たちが実によく動きます。ゲーム中ステージを進んでいく間、動いていないものが無い、というくらいに動きます。しかもそれらは一度通り過ぎると見えなくなってしまうものも多く、もし気が付かれなければ、作った身としましては「あんなに頑張ったのに…」と悲しくなること請け合いです。
今回はそんな見られるかも見られないかもしれない、様々なオブジェクトのモーションを主に作成しました(たとえ、その一つ一つが目にされなかったとしても、そういったものが膨大に多層的に積み重なることによって、あの深みのある独特な世界の構築に貢献している…と信じています)。
さて、一口にオブジェクトといっても色々な物があります。
いわゆる敵キャラっぽいトゲトゲの魚とか、下から迫ってくる鯉やそういうものも作りましたが、ほとんどが飛んでくる葉っぱ、落ちてくる岩、風に揺れる木や草、崩れる壁等など…“モノ系”だったと思います。
モーションのお仕事といえば、通常は人や動物、クリーチャーなどが多いので、このように岩や木を手付けモーションで動かすのは、すごく稀です。「よい岩の落ち方は、壊れ方とはなんぞや!?」と真剣に悩むのは初めての事でした。
こういう、人では無い“モノ系”のモーションの事を“物理系”とも言ったりしますが、この物理系、人の動きとは全く別の難しさがあると思っています。
例えば岩ですが、動かせる箇所が岩そのものしかないのです。岩には腕も脚もありません。そりゃそうだって話なんですが、これが物理系の難しさのポイントでしょう。なにせ岩本体だけですので、動きにハッタリを効かせることができません。岩はただ落ちるのみなのです。
しかし、落ちて地面に衝突したら?その衝撃で割れたら?割れた破片はどのように飛んでいくか? 考え出したらきりがありません。今まで作ってきたモーションの考えだけでは難しいものでした。
そんな物理系の多かったこのゲームの作成は、モーションデザイナーとしては新たな挑戦が多く、大変良い経験ができたと思っています。たまにキャラクターのモーションを作る事もありましたが、その際にはキャラクターモーションの面白さと難しさを再認識することが出来ました。
とにかくゲーム画面が楽しくなるように、賑やかになるようにと考えながら各モーション作成をしていました。勿論モーションだけではなく、モデラーさんもプランナーさんも常に「遊んでいる人がどう思うか?」を考えて製作していました。
こんなに、スタートからゴールまで飽きのこないアクションゲームは中々ないのではないでしょうか? これぞ日本が作るゲームと言える、職人芸のつまった仕上がりになったと思います。
個性的な見た目と楽しい操作感、大人から子供までみんなで一緒に遊べるという、最近ではあまり見ることのなくなったタイプのゲームです。是非一度プレイしてみてください!
公式サイトでは、数名のスタッフさんが開発について語る動画が配信されています。制作陣のこだわりが伝わってくるのではないでしょうか。こちらも合わせて楽しんで頂けると幸いです!
公式サイトはこちら:
http://www.jp.playstation.com/scej/title/puppeteer/
すっかり涼しくなり、もう秋ですね。
さて、ココしばらく娯匠の近況が途絶えておりましたが…
前回記事で話題としたプロジェクト以外にも、色々と仕事をしておりました。

私が今回参加したのは、ソニー・コンピュータエンタテインメントジャパンアジア 様から、9月5日に発売となった『パペッティア』です!
このゲーム、一見オーソドックスな2Dスタイルのアクションゲームなのですが、遊んでみると従来の同じようなゲームとは少し違います。キャラクター達は劇場で演劇を演じているという事になっており、その背景はすべて“舞台セット”という設定です。
舞台には大道具や小道具、色々な物が置いてあるのですが、この小物たちが実によく動きます。ゲーム中ステージを進んでいく間、動いていないものが無い、というくらいに動きます。しかもそれらは一度通り過ぎると見えなくなってしまうものも多く、もし気が付かれなければ、作った身としましては「あんなに頑張ったのに…」と悲しくなること請け合いです。
今回はそんな見られるかも見られないかもしれない、様々なオブジェクトのモーションを主に作成しました(たとえ、その一つ一つが目にされなかったとしても、そういったものが膨大に多層的に積み重なることによって、あの深みのある独特な世界の構築に貢献している…と信じています)。
さて、一口にオブジェクトといっても色々な物があります。
いわゆる敵キャラっぽいトゲトゲの魚とか、下から迫ってくる鯉やそういうものも作りましたが、ほとんどが飛んでくる葉っぱ、落ちてくる岩、風に揺れる木や草、崩れる壁等など…“モノ系”だったと思います。
モーションのお仕事といえば、通常は人や動物、クリーチャーなどが多いので、このように岩や木を手付けモーションで動かすのは、すごく稀です。「よい岩の落ち方は、壊れ方とはなんぞや!?」と真剣に悩むのは初めての事でした。
こういう、人では無い“モノ系”のモーションの事を“物理系”とも言ったりしますが、この物理系、人の動きとは全く別の難しさがあると思っています。
例えば岩ですが、動かせる箇所が岩そのものしかないのです。岩には腕も脚もありません。そりゃそうだって話なんですが、これが物理系の難しさのポイントでしょう。なにせ岩本体だけですので、動きにハッタリを効かせることができません。岩はただ落ちるのみなのです。
しかし、落ちて地面に衝突したら?その衝撃で割れたら?割れた破片はどのように飛んでいくか? 考え出したらきりがありません。今まで作ってきたモーションの考えだけでは難しいものでした。
そんな物理系の多かったこのゲームの作成は、モーションデザイナーとしては新たな挑戦が多く、大変良い経験ができたと思っています。たまにキャラクターのモーションを作る事もありましたが、その際にはキャラクターモーションの面白さと難しさを再認識することが出来ました。
とにかくゲーム画面が楽しくなるように、賑やかになるようにと考えながら各モーション作成をしていました。勿論モーションだけではなく、モデラーさんもプランナーさんも常に「遊んでいる人がどう思うか?」を考えて製作していました。
こんなに、スタートからゴールまで飽きのこないアクションゲームは中々ないのではないでしょうか? これぞ日本が作るゲームと言える、職人芸のつまった仕上がりになったと思います。
個性的な見た目と楽しい操作感、大人から子供までみんなで一緒に遊べるという、最近ではあまり見ることのなくなったタイプのゲームです。是非一度プレイしてみてください!
公式サイトでは、数名のスタッフさんが開発について語る動画が配信されています。制作陣のこだわりが伝わってくるのではないでしょうか。こちらも合わせて楽しんで頂けると幸いです!
公式サイトはこちら:
http://www.jp.playstation.com/scej/title/puppeteer/