娯ログ(β)

ゲームデベロッパー 娯匠 公式ブログ

モーション

パペッティア

お久しぶりです、モーションのとっくんPです。
すっかり涼しくなり、もう秋ですね。

さて、ココしばらく娯匠の近況が途絶えておりましたが…
前回記事で話題としたプロジェクト以外にも、色々と仕事をしておりました。

2013-10-18-14-04-01

私が今回参加したのは、ソニー・コンピュータエンタテインメントジャパンアジア 様から、9月5日に発売となった『パペッティア』です!

このゲーム、一見オーソドックスな2Dスタイルのアクションゲームなのですが、遊んでみると従来の同じようなゲームとは少し違います。キャラクター達は劇場で演劇を演じているという事になっており、その背景はすべて“舞台セット”という設定です。

舞台には大道具や小道具、色々な物が置いてあるのですが、この小物たちが実によく動きます。ゲーム中ステージを進んでいく間、動いていないものが無い、というくらいに動きます。しかもそれらは一度通り過ぎると見えなくなってしまうものも多く、もし気が付かれなければ、作った身としましては「あんなに頑張ったのに…」と悲しくなること請け合いです。

今回はそんな見られるかも見られないかもしれない、様々なオブジェクトのモーションを主に作成しました(たとえ、その一つ一つが目にされなかったとしても、そういったものが膨大に多層的に積み重なることによって、あの深みのある独特な世界の構築に貢献している…と信じています)。



さて、一口にオブジェクトといっても色々な物があります。
いわゆる敵キャラっぽいトゲトゲの魚とか、下から迫ってくる鯉やそういうものも作りましたが、ほとんどが飛んでくる葉っぱ、落ちてくる岩、風に揺れる木や草、崩れる壁等など…“モノ系”だったと思います。

モーションのお仕事といえば、通常は人や動物、クリーチャーなどが多いので、このように岩や木を手付けモーションで動かすのは、すごく稀です。「よい岩の落ち方は、壊れ方とはなんぞや!?」と真剣に悩むのは初めての事でした。

こういう、人では無い“モノ系”のモーションの事を“物理系”とも言ったりしますが、この物理系、人の動きとは全く別の難しさがあると思っています。

例えば岩ですが、動かせる箇所が岩そのものしかないのです。岩には腕も脚もありません。そりゃそうだって話なんですが、これが物理系の難しさのポイントでしょう。なにせ岩本体だけですので、動きにハッタリを効かせることができません。岩はただ落ちるのみなのです。

しかし、落ちて地面に衝突したら?その衝撃で割れたら?割れた破片はどのように飛んでいくか? 考え出したらきりがありません。今まで作ってきたモーションの考えだけでは難しいものでした。

そんな物理系の多かったこのゲームの作成は、モーションデザイナーとしては新たな挑戦が多く、大変良い経験ができたと思っています。たまにキャラクターのモーションを作る事もありましたが、その際にはキャラクターモーションの面白さと難しさを再認識することが出来ました。

とにかくゲーム画面が楽しくなるように、賑やかになるようにと考えながら各モーション作成をしていました。勿論モーションだけではなく、モデラーさんもプランナーさんも常に「遊んでいる人がどう思うか?」を考えて製作していました。

こんなに、スタートからゴールまで飽きのこないアクションゲームは中々ないのではないでしょうか? これぞ日本が作るゲームと言える、職人芸のつまった仕上がりになったと思います。



個性的な見た目と楽しい操作感、大人から子供までみんなで一緒に遊べるという、最近ではあまり見ることのなくなったタイプのゲームです。是非一度プレイしてみてください!

公式サイトでは、数名のスタッフさんが開発について語る動画が配信されています。制作陣のこだわりが伝わってくるのではないでしょうか。こちらも合わせて楽しんで頂けると幸いです!

公式サイトはこちら:
http://www.jp.playstation.com/scej/title/puppeteer/

活動近況

皆さんお久しぶりです。
娯匠のモーション担当とっくんPです。

最近本業であるPの仕事も忙しいです。三村かな子ちゃんカワイイですね。

さて、弊社の活動近況ですが、3月中旬頃発売された週間ファミ通を穴が空くほど見ていた方は気がついたでしょうか。娯匠ロゴが背景の一部として、とあるタイトルのスクリーンショットに写り込んでいるものがありました。

そのタイトルとは…現在βイベント真っ最中のスクウェア・エニックスさんのアーケード専用タイトル、『ガンスリンガーストラトス』です。

弊社ではキャラクターのモーションを担当させていただきました。やはり色々と詳しいことは書けないのですが、ハードから開発するという完全新規オリジナルタイトルとの事で、気合をいれて臨みました。

今回も初めての事だらけの作業となり、大変難儀しながらも有意義な開発となりました。

このゲーム、日本の実際にある町並みを派手に破壊できるのですが、娯匠ロゴがあしらわれた看板も木っ端微塵に吹き飛びます。会社のロゴが木っ端微塵とか、ちょっと現実にはできない体験です。

現在もβイベントは継続中で、4/18 より池袋に場所を移して行われてます!

公式 twitter によると、池袋では池袋ステージが選択できるようです!池袋ステージには大きめの娯匠看板(ファミ通さんのスクリーンショットに写っていた場所)がありますので、参加された際には是非、木っ端微塵にしてください!

版権モノのお仕事

 皆さん初めまして、娯匠のモーション担当とっくんPです。

 本業はプロデューサーさんですが、副業でモーションを作ります。PSP剣闘士では一部のイベントシーンやキャラモーション等を担当しました。

 さて、弊社は面白いオリジナルのゲームを作ろう、という目標からメンバーが集まった経緯がありますが、今のご時世ですと自社開発のみにすべての人員を投入するのはなかなか難しい状況が続いております。これは企業の大小に関わらず、ゲーム業界全体がそのような状態と言ってもよいかと思われます。

 そんなご時世ですので、当然娯匠でも外注、業務委託等様々な形で他社様のゲーム制作に携わっています。

 特に自身が関わるモーション案件ではアニメ、漫画、小説等原作ありきのゲーム、いわゆる"版権モノ"と呼ばれる類の物が大変多くなっています。もちろんその中には、あるゲームのメディアミックス、スピンオフからくる、ゲーム原作の新作ゲームというものも含まれます。

 この"版権モノ"ですが、自分が好きな題材だったりする事もたまーにあるのですが、そんな時は非常に、大変テンションが上がる一方、プレッシャーも相当な物です。情報が公開されるにつけ、ネット上等にファンの意見が出てくるとドキドキしてしまいます。

 また、大変申し訳ないパターンとして、お仕事でかかわりを持つまで全く見聞きしたことの無い題材である場合もあります。そういう時はとにかく原作を読んだり観たりして、出来る限りファンの方を裏切ることの無いよう最大限努めるようにしています。その結果、ものすごく原作を好きになってしまい、作業の手が止まるほどに原作チェックをする様にもなったりしますが、これもお仕事のうちですので致し方ないというものです。

 "版権モノ"に取り組むとき、関わるスタッフは皆作品に対して大きな愛情と、理解をもって作成しています。しかし、どうしても原作サイド、制作サイド、ユーザーサイドで思惑が違ってしまう事もあります。そういった場合ファンの方の反応が厳しい物になったりもしますが、少なくとも自分と、その周りのスタッフが原作を蔑ろにして作成していたという事は一度もありません。

 元ネタのある物ですから、多くの制限の中絵作りを進めていきます。もうある物、にプラスして新しい可能性を出していく版権モノの仕事は難しく、やりがいがある物だと思います。元々のファンの方には新しい魅力を、それまで見たことの無い方には原作、元ネタへ引き込むくらいの魅力ある物を作るために、これからも版権モノに取り組む際には最大限の努力をしようと思う次第です。

 色々と大人の問題で弊社HP等で具体的なタイトルが明かせないものが多いのですが、最近はありがたい事に弊社ロゴをスタッフロール中に入れていただける事もありますので、偶然目にした際にはこんなこともやってるんだなぁと思っていただければと思います。



 【 こぼれ話 】

 とある版権モノの監修の方と初めてお会いした際に、「剣闘士やりましたよ、スタッフロールにお名前が乗ってましたねフフフ」と言われ、相当小っ恥ずかしい思いをしたりもしました。数少ない剣闘士ユーザー様との直の出会いとなりました…!ゲーム業界は広いようで狭いのです。

キャラごとの性格?

モーションデザイナー Kamuです。

みなさん、剣闘士をプレイして全部のルートをクリアしましたでしょうか?
それぞれのルートに出てくるキャラクターたち。
それぞれみんな性格が違い、モーションも違います。

本来は男女の差のみで、すべて同じモーションにしようという話だったのですが
話し合いを進めるうちに、こだわりが出てきました。
ええ、すべて違うモーションにしましたよ。

作成者としては、クロディウス、ドミニクス、ウィプサニウスが好きです。
ちょっと嫌味な感じがしっかりでてくれました。
アクイリアは、他のキャラとちょっと違い、喜怒哀楽が豊かなので
「泣き顔」のフェイシャルを別に持っています。彼女だけ豪華。

豪華さでは、マゲリウスも負けていませんね。
序盤から出てくるだけあって表現豊かです。
「ちょっと怖い、でも内面は優しい」のテーマを与えられ作成しました。
ちゃんと表現できていたでしょうか?

他のキャラの性格では…

ポンポニウス
やさしさいっぱい。でも、怒ると激しい。
エリザヴェタ
セクシー。小声でささやくようなイメージ。
アイベル
不思議ちゃん。何を考えてるかわからない。なので入場シーンも体育座りからスタート。
コンモドゥス
過去作よりも少し幼さを残した感じ。手刀で相手の会話を黙らせる。
グリエルムス
ちょい悪。

入れ込み作業も、限られた時間と入れ込みたい量との戦いでした。
文章に対し、モーション、フェイシャル、ボイスをそれぞれ登録していく作業。
入れ込みしながらも、やっぱり使いやすいモーションは偏っていき、
もしかしたら使われていないリソースもあるような…?
でも足りないよりは…!と自分を慰めておきます。
(堀内:使われていないモーションはない"はず"ですよ~)

※前回投稿で「次回は製品開発後のデータを用いた実験映像」
 と書いていましたが、諸処の事情により別の記事を先に投稿しました。

モーション制作の流れ

 堀内です。

 今日は、キャラクタの動きを制作する流れについて書いてみます。といってもバトルアクションに関してはモーションデザイナーの梅田にほぼ一任してますので、自分が管理をしていたイベント系について、デス。

 剣闘士 グラディエータービギンズのイベントシーンは

1:画面上に腰から上が映された人物がこちらを向いて会話する「バストアップイベント」
2:キャラクタの演技をカメラを動かしつつ魅せる「カットシーン」

の二種類に大別されます。

 バストアップイベントの場合は、キャラクタの人物像をシナリオを読みながら固めていき「こいつは、こんな動きをしながらしゃべりそうだな~」とか考えつつ、最低限必要な動きを洗い出して、何人かのイベント担当モーションデザイナーと共に制作していきました。

 以下は開発初期に作ったテスト動画です。



 まだキャラクタのグラフィックスデータが全然なかった時期なので奴隷モデルを用いてテストしています。こういったものを作って、1つのアクションの長さ、人物が表示される大きさ、表情の程度や骨の数等々、「こんな感じならプロジェクトの範囲内で作っていけるかな?」と検証していきました。

 次にカットシーンですが、今回はかなりスピードを要求されましたので絵コンテは殆ど描きませんでした。3Dソフト上でアニマティックとよばれる簡易動画コンテをガッとつくったり、細かい演技部分は自分たちで動いた動画を撮ったりして、「こんな感じで作りこんで~」と制作担当にお願いしていました(開発末期は「こんな感じ!」と動きながら口でいうのみという感じでしたけど…担当者の皆さん、ごめんなさい)。

 アニマティックの一例はこちら。
 最後までプレイした人なら「あ、あのシーンだ」とわかりますね。



 こんな感じで最初にキャラクタの立ち位置&演技の概要、そしてカメラを決めておくことで、作り込む人が「ここはばっちり見えるな」とか「このカットは脚が見えないからザックリでいいな」と力の入れどころを把握できます(作り込んでいく段階で「こっちのほうがつくりやすい」とか「このほうがもっと映える」とかの理由から変更する事はあります)。

 次に演技動画です。キャラメイク後の演出です。



 これは一人二役でやってます。はたからみれば「ぷぷ…なにやってんの?」って感じでしょうが、演っている本人は「こいつならどう動くかな」「こういうときはこんな気持かな」とか真剣に考え羞恥心を捨てて動きます。ちなみに私は以前所属していた会社で犬の動きを把握するために四つん這いになって遠吠えをしている人を見たことがあります。これが本当のプロってもんです。

 同じようによく自分で動いてみるスタッフとは、「やっぱ体格がよくないと、"体格がいい動き"にはならんね~」とボヤいています。普段マウスをカチカチやっている程度では、鍛えている剣士の動きにならないんです。ですが、力の伝達具合とか、まあ、動かないとわからないことだらけなので、やっぱり動きます。あとは実際にデータを作成するときに想像力による補完で「もっと体重のある筋肉質な動き」等、足りない部分を補っていくしかありません。ここが各人の腕の見せ所ともいえます。

 ここまで読んで「モーションキャプチャすればいいじゃん」と思われるかもしれませんが、それはそれでむずかしいのです。まず、いい役者さんを見つけないといけないし、限られた時間内に望んだ動きが収録できるようこちらの意図を言語化し、理解してもらわないといけないし、収録がうまくいっても、それを実際ゲーム中に使えるように手を加える必要が…いや、そもそもスタジオを抑える費用(略

 うん、手で作れる方が、いざってときに融通が利きますよ。やっぱり。はい。

 ともかく、私は個人的にも「動き」「タイミング」「感触」というものにとても興味がある人間なのです。そこをもっともっと追求できるようなプロジェクトをいつか立ち上げたいと考えています。それを目標に今後も進んでいきたいです。

 ちなみに今作で、自分が好きなイベントの動きを一つあげるならば“カシウスが画面を指差す動き”デス。あれ、イラッときません?イラッとしてもらえたなら成功です。
記事検索
livedoor プロフィール
最新コメント