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ゲームデベロッパー 娯匠 公式ブログ

バトル

頭は大切

 プランナーの前野です。

 今回はバトルのコンセプトである「頭を狙う攻防」に関して。

 頭(あたま)あるいは頭部は、動物の体の前方の口器、感覚器官、中枢神経系が集中して特別に分化した部位である。目、耳といった感覚器官や、摂食器官である口器の複合した前面部分は、特に顔と呼ぶことがある。【出典:ウィキペディア】

 人間は頭が急所だよなーと漠然と考えていて、せっかく部位の攻防があるゲームだから頭を弱くすればいいんじゃないかと発想。そこで下記のような調整を施しました。

 1.頭は数発なぐられるとすぐに大ダメージになる。
 2.頭やられ中に追撃をくらうとクリティカルが発生。
 3.頭やられ中は壁よろけ誘発。
 4.頭やられ中はアイテムスリップ発生。
 5.壁よろけやアイテムスリップ中に追撃をくらうとクリティカルが発生。

 ということで、強い敵に勝てない場合は頭を意識して狙うと勝てるかもしれません。とにかく兜を剥がして壁際に追い詰めたら上攻撃を連打しましょう!クリティカルが発生するとダメージが1.5倍!やられも普段より大きくなります。壁際だとクリティカルが連続発生して相手を瞬殺してしまう、ということも起こります。

 ここで頭部を狙うためのお勧め技を紹介。それはズバリ、メーデイアの上攻撃!壁際の敵に上手く当てると…実戦で試してみてください…


 ★質問返答コーナー★

 ご質問コメントをいただいたので、今回はQ&Aの形でお答えしていこうと思います。

Q:PS2版の前作ではアリーナモードでいままで手に入れた武具の試着ができましたが今作では無くなってますよね。PSPでも手軽に実装できるんじゃないかと思えたんですが難しいものなんでしょうか?

A:すみません、開発期間の関係で無くなってしまいました…実装自体はそこまで難しくは無いのですが、気づいたときには遅かったです…ごめんなさい!

Q:着せ替え要素はかなり期待していたのですがダウンロードでいくら待ってもこないところを見るとやはりボツになったのでしょうか。


A:服装はDLCとして後から追加することが仕様的に厳しい…という大人の事情がありまして。これまた申し訳ないです。ゲーム開発は時間との戦いです。

 前回の記事で夢見た「押し合い」に関してですが、鍔迫り合いをイメージされている方が多かったかもしれません。ここでいう押し合いというのは「お互いの装備をめり込まないようにする処理」なので違う概念です。装備がめり込まないことによって剣や盾の位置がずれて微妙に変化し、モーションとしての見た目の変化はもちろん、このゲームの特徴である「部位をめぐる攻防」がより面白くなるのでは?と考えております。

 近距離の重心を崩す攻防もネタとしては考えられるのですが、上手くまとまりません…アイデア募集中です!

AIの攻め方

 プランナー兼プログラマーの石川です。

 前回の記事へ頂いたコメントに長々とお返事を書いていたら、コメント欄に載せるには長すぎる文章になってしまったため、新たに記事に起こしました。

 まずはご質問に対する返答から。

 AIの攻め方にどんな傾向があるのかというご質問でしたが、特定のスキルを多用したり、通り名によって何かが変化するような調整はしていません。ただしスキルやスタイル、そして装備している武器に影響されて戦い方が変わるようになっています。もし特定の敵AIが特定のスキルを多用してくるように見えたとしたら、間合いの取り方がいつも同じになっている可能性があります。

 というのも、AIは武器の長さとスキルの移動距離を合わせた範囲の中で、ターゲットに届く攻撃を適当に散らしながら撃っているため、間合いが遠すぎたり近すぎたりすると、AIが「これは届く」と判断する攻撃が1つしかない場合があるからです。逆に言うと、間合いの調整をうまくやると、AIの行動を制限できる場合がありますので、どうしても勝てない場合は距離をとってみたり、思いっきり接近してみたりして下さい。

 また、通り名にそった戦い方をしているように見えたとしたら、そもそも装備しているスキルや武器が、通り名に合わせたものになっているからだと思われます。そのあたりはバトル担当、前野の調整なので、うまくいっているようでしたら褒めてあげてください。

 そしてご質問にはありませんでしたが、もう1つ特徴的な機能として、ラッシュモードというものがあります。これはバトル中のあるタイミングで、AIが全力でラッシュをかけてくる状態になる機能です。

 前作『Gladiator RtF Remix』では、敵専用の「何もしないフェイントモーション」というもので攻撃間隔を調整していましたが、PSP用ソフトである『剣闘士』ではメモリの問題もあり、フェイントモーションを入れられませんでした。そのため、普段の攻撃は比較的長い間隔で単発攻撃を繰り返し、ラッシュモードに入った時にスタミナゲージが空になる勢いで攻撃してくる、というような設計にしました。

 また、ラッシュモード中は攻撃重視、そうでない時は防御重視になるように調整されていますので、高難易度のAIに勝てない場合は、敵がラッシュモード中だと思ったらドッジやパリーなどの切り返しからの攻撃を狙い、そうでないときはこちらからラッシュをかけて相手を後手に回らせるという戦い方が有効です。

 対戦会での様子や実況動画を拝見させて頂いていると、敵が攻撃してくるまでひたすらじっとしている方が結構いらっしゃいますが、『剣闘士』ではドッジ&パリーを行うとスタミナの回復が止まるため、こちらから積極的に攻めて回避行動をとらせた方が、敵のスタミナ回復が遅くなるため、案外楽に戦えます。逆に攻撃してくるまでじっと待っていると、敵のスタミナが全快してしまい、またきついラッシュに耐えなければならなくなるわけです。

 たまに敵のスタミナが無限だと誤解されている方がいらっしゃいますが、上記のような仕組みでスタミナ管理などもしていますので、敵のスタミナゲージを想像しながら戦うと、また違った展開が楽しめるのではないでしょうか。

 ではこの辺で。コメントありがとうございました。

盾をすり抜けるスキル

 社長の堀内です。

> 格闘スタイルで盾をすり抜けるスキルは一体何があるのだろう。
> スティングもソバットも抜ける時は抜けるけど安定しない・・・

 という疑問をTwitterにて目にしましたので、今回はちょっとその点について書いてみたいと思います。

 『剣闘士グラディエータービギンズ(以下剣闘士GB)』は社内でも"コリジョンゲー"と形容したりするほど、"コリジョン"の状況が戦闘に多くの影響をあたえるゲームです。

 ここでいう"コリジョン"とは、ゲーム上で衝突計算のために用いられているモノのことでして、背景以外は処理を軽くするために球体の組み合わせで構築しています。

 そこまでは一般的な3Dアクションゲームでも同じなのですが、『剣闘士GB』では防御に関して「ガードボタンを押していれば、ガード状態」というスイッチではなく「攻撃を受けた箇所に防具があるかないか」というシステムになっているのは御存知の通りかと思います。

 それにより…

 ・攻撃側とヤラレ側の位置と向き
 ・装備品の種類=長さ大きさ
 ・モーションによる姿勢=装備品の位置
 ・背景コリジョンの床の高さや壁との距離

 などの要因によって"コリジョン"の状況は多彩に変化します。

 ソバットのような素早い直突き系の技は、コリジョンの状況次第では複雑に折り重なった球体をいい具合にすり抜けるタイミングがあるため「~を抜けることがある技」とされていますが、基本は100%確実に安定して抜けることが無いように調整してあります(じゃないと防具システムが破綻してしまいます)。

 それ故に、盾を貫いて体を狙うスキルより、頭部や足を狙うスキルのほうが当てやすさでは勝ります(格闘スタイルであればハイキックやスライドローキックなどが使いやすいといえるでしょう)。

 でも「パリーをした後、これくらいの距離&角度で蹴り込むとフトコロにヒットしやすいな…」といったようにやり込むことで「抜け」の確度を上げることはできるかと思います。そこまで鍛錬して極めると敵のヤラレモーションをコントロールする楽しさが見えてくるかもしれません。

 このようなある意味でデジタルっぽくない感覚的な部分が、本作の特徴、魅力のひとつになっていると考えております。

剣闘士の敵AI

 プランナー兼プログラマーの石川です。
 PSP『剣闘士 グラディエータービギンズ』ではバトル以外の仕様と、イベント、評価、敵AIのプログラムなどを担当しました。

 今回お話するのは敵AIについてです。というのも、『剣闘士~』のAIは、一般的なアクションゲームのAIとはちょっと違った仕組みで動いているからです。

 普通のバトルアクションゲームのAIであれば、「今プレイヤーが何をしているのか」を監視して、反射的に行動を選択していくのが一般的かと思われますが、『剣闘士』にはドッジ&パリーという非常に優秀な切り返し手段が存在するため、単純な反射型のAIとして組んでしまうと、強すぎて倒せなくなる危険性があります。

 そこで採用したのがアクション履歴です。

 これは個々の敵キャラクターを担当するAIとは別に、プレイヤーの行動を監視し続けているAIが存在し、プレイヤーの攻撃タイミング、コンビネーションのパターンなどを記録していく仕組みです。各敵キャラクターを担当するAIは、プレイヤーに攻撃されそうになった時にこのアクション履歴を参照し、ずっと同じ間隔で繰り返されている攻撃だったり、既に知っているコンビネーションだったりした場合に、ドッジやパリーで切り返そうとします。

 つまり、プレイヤーがワンパターンな攻めを繰り返していると、AIが学習して切り返してくるようになるわけです。ただ、学習するといっても、アクション履歴はバトルごとにリセットされていますので、AIが育ちすぎて倒せなくなるなんてことはありませんのでご安心を。

 このような仕組みのため、高レベルの敵AIでも、攻撃のタイミングをちょっと遅らせたり、いつもと違ったコンビネーションを使ったりすると、結構攻撃を喰らってしまうようになっています。もし高難易度の敵に勝てないよという方がいましたら、上記のことを意識して、一回目は右攻撃からの連携、二回目は左攻撃からの連携といったように、攻め方やタイミングを色々変えてみてください。

 逆にスキルの多段技などは、毎回同じタイミングでの攻撃になってしまうので、常に二段目・三段目をパリーされてしまうといった現象も起こります。これは対人戦でも起きる現象なので、難易度調整としては許容範囲かなと思っていますが、高難易度で使い物にならないスキルがあるというのは、ちょっと問題かもしれませんね。

 そもそも敵のラッシュがきつ過ぎて勝てないよという方は……頑張ってドッジ&パリーで切り返してください。

 他にも、このゲームは壁際で戦うことが大変不利になるよう調整されているため、マップデータの中に「その場所の危険度」が埋め込んであったりします。俗に「影響マップ」などと呼ばれているものですが、壁際だったり、狭い通路だったりする場所は危険度が高く設定されているため、敵AIはそういう場所で戦うことを極力避けようとします。

 敵を壁際に追い込んだ場合は、無理にラッシュをかけようとせず、逃げまわる敵を単発攻撃で押し戻すような戦い方をすると良いかもしれません。ワンパターンなラッシュはアクション履歴に残るので、返されやすいですからね。

 まだまだ語りたいことはありますが、あまり長くなっても読みづらいので、今日はこの辺で。ありがとうございました。

夢の剣闘士ゲーム

 プランナーの前野です。
 ゲームのシステム部分、主に戦闘(バトル)を担当しています。

 PSP『剣闘士』で入れたかったネタを書いてみようかと思います。

1:装備破壊

 剣や防具がダメージで見た目が壊れて、その形状にあわせてコリジョンも変化したら面白いなーと思ってたのですが、PSPのスペックだと厳しいということで早々ボツに…剣の先端が曲がって相手の盾に引っかかるビジュアルとか最高だと思うのですが、どうですかね?

2:装備の押し合い

 Electronic Arts『ファイトナイト ラウンド4』というゲームでは、お互いの部位がめり込まないような処理を施すことで見た目がリアルになったり、押し合いでパンチの軌道が変わるので独特の攻防が発生し、いいなーと。これを剣闘士に持ってくれば、剣や盾自体の押し合いでもっとリアルな攻防になるんじゃなかろうか!?

 はい、PSPのスペックだと無理でした。

3:鍛冶屋

 プレーヤーがオリジナル装備を作れるモード!これは多くの人が夢見る機能です。そういえばタイトー『ラクガキ王国』というゲームがありましたね。

 これはとても実装コストのかかる代物なのです。ネタあっても断念。

 …というような各種アイディアをふんだんに盛り込んだ剣闘アクションをプレイしたいお金持ちの方が居ましたら、がんばりますのでご連絡ください。

 次回(6月頭頃の予定)はシステム周りについて思うことや、PS2からPSPへハードを移るにあたって施した変更の意図など、書いてみようと思います。「なんであの要素を追加したのか?」「あれ面白かったけどなんで変更したの?」など、細かいことにもお答えしていこうと思うので、疑問質問ありましたら、ツイッターでツイート、ブログでコメント、メールなどを送ってください。
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