娯ログ(β)

ゲームデベロッパー 娯匠 公式ブログ

音と錯覚(第一回)

堀内です。

表題に第一回とかいてありますが、何回まで続くか不明です。

突然ですが、ビデオゲームの思い出話をするときに、「あのステージのあの曲がサイコー」とかいう話題はわりと耳にしますが、「あの効果音サイコー」っていう話題はそうは聞かない気がします。どうでしょう?

そんなわけでマイナーな開発会社の代表である自分は「あの効果音サイコー」っていう話をわざわざ掘り下げてみたいと思います。

がきんちょの頃の記憶で、いわゆる"音真似"をするくらいインパクトがあったのは、ご多分に漏れずスター・ウォーズの「コー…パー…」とか「ヴシュゥウウン…ヴウウウウン」とか「ンァアアオオ」とかぐらいじゃないかなぁと思います。スター・ウォーズ、偉大ですね。ちなみに前からベイダー卿の呼吸音、ライトセイバー起動音と振る音、ウーキー です。まあ、あとは「ドカッ」「バキッ」とか「ズキューーン」とか、それはもう極々一般的な感覚で生きていました。ちなみに前から打撃音1、打撃音2、銃の発射音 です。

あ、でも今思えば、発砲音の「ズキューーン」は中学前後でプラトーンとか観てから「タタタン キキン、キン(三点バーストから排莢の落下)」という乾いたリアル路線に切り替わり、日本のドラマの発砲音はオカシイ!とか息巻いてたりもしますので、その頃から今の方向性がほぼ定まっているような気もしますが、話がずれるのでそれは置いといて…

まぁまぁ、上記程度であれば"誰しも通る道"といっても過言ではない!とか断言してしまいますが、ビデオゲームでスター・ウォーズ級のインパクトを与えてくれた音…となると、それほど一般的な感覚ではなくなるんじゃないかなーと思ったり。以後の話題で「あるある」といってくれる人とは旨い酒が飲めそうです。(※注:イメージです。自分は酒が飲めません故)

では、そんなビデオゲームで脳に焼き付くインパクトを与えてくれた効果音シリーズ、栄えある第一回目は「ガイーン!」にしたいと思います。

これでわかった人とは旨い酒(略

答えは、バーチャファイターのカウンターとか大ダウン攻撃とか痛い系のヒット音です。(超メジャー級なので「あるある」といってくれる人はわりと多いですかね?)

当時、この「ガイーン!」という音には本当にショックをうけました。いや、だってバーチャファイターって「3DCGでつくられた立体的なキャラクターがリアルな動きで戦う」というコンセプトだと思うわけですよ。でも、生身の人間の体に当たった音が「ガイーン!」ですよ。カッチカチですよ。これは普通の発想じゃでてこないですよ。

でも「リアル」といっておきながら初期3DCG故にソリッドなモデルとなっており、そこから醸しだされる当時の圧倒的な未来感とでもいいましょうか、そんなものとうまくマッチしたから、よりいっそうあの音が"良い意味での違和感"として機能し、耳に残ったのだと思います。

とくにサラステージの地面から上方向への照明と、この「ガイーン!」の相性は、冬の鍋の汁で作ったおじやにちょっとかぼす絞るかの如き絶妙な組合せで、恐ろしく美味な仕上がりとなっておるわけです。

この音が自分の中でゲーム効果音における「アヒルの子が最初に見た物を親と思う」的な位置付けとなり、自社の開発でも効果音の担当者に「こういう"違和感"のある痛い音がほしいんデス!」と伝えたりしました。ここに白状するとロストレグナムのカウンター音はその影響が顕著かと思います。

で、さっきから "痛い"音 とか書いてますが、音なので実際痛いわけは無いんです。しかし、そうと錯覚させるマジックがココにはある!と自分はこの時発見してしまいました。以後、自分がこの感覚に取り憑かれることを、まだ知る由もなかった…

というヒキで次回に続きます。

iOS de Game

堀内です。

『グラディエーターバーサス』の発売が11月23日に迫っており、緊張してきました。

といっても公式のほうにもブログがありますので、バーサスについてはそちらに集約するとして、今日はiOS上のゲームアプリについて書いてみたいと思います(※Androidは個人的に詳しくないのでここでは触れません!)。

皆さん、iOSでゲームやってますか?
(娯匠のブログを読まれる方との結びつきは薄いかもしれませんが…)

自分は結構前からiPhone3GS(まだ4Sではない!)持ちなのですが、今や電車移動中は純粋なるゲーム機として重宝してます。

一時はPSPやDSと併用してたのですが、充電管理の面倒さ、荷物としての重さ、両手で持たなければならない構造…等々の理由から気がついたら「携帯ゲーム機」としての役割がiPhoneに一本化されてしまいました。いや、もちろん"研究"という意味合いではPSP、DS系のゲームも触りますよ。ただ、イチユーザーとしてはiOSのゲームアプリにドップリという状態です。

優れてるなぁと思うポイントは…

1:買いやすさ
まずはなんといってもコレでしょう。いつでもどこでもポチってすぐに遊べます。しかも85円とか…ジュース買うより安いです。価格破壊以外のなにものでもありません。高くても1000円以下が大半です。"ゲームを購入する"ことに対する金銭感覚が狂います。

2:チャレンジング
家庭用ゲーム市場はパッケージ販売の宿命でもあるとは思うのですが、開発~販売のコストがどうしても割高になるので、売上が見込める続編などの保守的なタイトルが増えてきているのは否めません。iOSのゲームアプリはというと、グラフィックや演出等の質は劣るかも知れませんが、開発~販売の敷居が低いため、インディー系のゲーム開発者たちが、怖いもの知らずでノリノリだったりします。

3:手軽さ
社会人になって「ゲームをするための時間と場所を確保するのが難しくなる」というのはありがちな話です。そもそも携帯ゲーム機は「家から持ち出して移動中もゲームができる!」コンセプトなわけですが、最近は携帯ゲーム機も据置機と同じ手法で「がっつりじっくり遊ぶ」ものが多い印象です。iOSのゲームアプリは本当の意味で「手軽、気軽に遊べるもの」が大量に存在しており、5分程度のちょっとした移動時間とかでもサクッと遊べて、今の自分の生活スタイルにマッチしています。

1だけでゲームがつまらなければ"安かろう悪かろう"なのですが、そこに2,3の組合せでびっくりするような出会いがたまにあり、それがまた安かったりすると…「く、悔しい」と正直凹みます。

インターフェースがタッチなのでゲーム専用機のボタン入力には到底敵わないという問題がありますが、そこは「無理やり慣れる」というのと「タッチ操作に特化して設計されたゲームを選ぶ」という2パターンで克服しました。後者の場合、逆に既存のボタン入力のゲーム敵わない場面もあったりします。

iPhone触り始めた頃は、「ゲームはやっぱりショボイなぁ」なんて思ってましたが、それは良アプリとの出会いが足りてなかったということと、"価格から得られる面白さのバランス"とでもいいましょうか、費用対効果についての感覚が定まってなかったからで、付き合い方が定着したらとても魅力があるモノでした。

長々とかきましたが、何が言いたいかというと「この刺激的な場所で我々も何かできないかなぁ」と考えたりするわけです。いつの日かこの場で発表できる「何か」に向かって一歩踏み出そうと思います。

ひるげー

堀内です。
ご無沙汰しております。

ゲームショウ以降の更新がなく、社内からも不安視されるこのブログ…ちょっと今後は頑張ってみたいと思います…!(最近は http://gladiatorvs.com/blog/ こちらにも弊社スタッフが寄稿していますので、あわせてご覧いただくと幸いです)

さて、今回は表題の「ひるげー」について書いてみます。

娯匠は昼食タイムに会議室で数名が弁当を食しながら大モニタでわいわいゲームをする…という習慣が自然発生してまして、その時間に遊ばれるゲームの事を「ひるげー」と呼んで親しんでおります。

最初からクリアまで日課のようにやるゲームもあれば「このゲームはこのへんがアツイぜ」とスタッフが皆に紹介するために、美味しいところだけをちょこっとやったりと遊び方も様々です。

過去に「ひるげー」として遊ばれたゲームを幾つか上げていきましょう。

「SIREN:New Translation」
「BIOHAZARD 5」
「ゴミ箱 -GOMIBAKO-」
「El Shaddai」
「inFAMOUS2」
「Machinarium」
「From Dust」
「LIMBO」…

Now Playing は、HDリマスター版「ICO/ワンダと巨像」です。

上記以外にもいろいろありますが、ひるげーに選ばれるゲームのポイントは

1:見てる人も楽しいこと
演出が派手、謎を一緒に考える、プレイしてる人のミスが笑える…等々。

2:限られた時間内で区切りやすい
あくまで昼食タイム内のプレイ限定なので、「ハイこのあたりで今日は終了~」としやすい。

この2点が大きいです。特に2の理由からオープンフィールドで重厚長大すぎるゲームとかは時間が区切り難いので選出されません。

他にも「最近のトレンドをチェックする」という意味合いで新作体験版をやったり。ゲーム以外だと、話題作のトレーラーやアニメを観たり、大自然モノのドキュメンタリーとか映像系の場合もあります。

黙々と仕事する以外でのコミュニケーションとして「あーこの人はこういうところでこういう反応するんだなー」と好みがわかったり、別件の打合せで「アレのアレみたいにさー」と体験共有したことによる意思疎通がスムーズになるという効能もあったりするので侮れません。
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